COLUMN Webビジネスのトレンド情報

NEW SEO Webサイト制作

良質なネタは現場に落ちている。【コンテンツマーケティング第4回】

飽和したネットの海で、選ばれるためのポイント

WEB集客に力を入れたい場合、情報が消えずに蓄積される自社の「サイト発信」は欠かせません。

しかし、現代のWebの世界は、情報の満員電車のような状態です。どこに行っても似たような広告や、誰かが書いた記事の焼き直しがあふれていると思いませんか?

そんな中、「検索数が多そうだから」という理由だけで、多くの企業がすでに書いているテーマを追いかけるのは、あまりおすすめしません。たとえアクセスが増えたとしても、ありふれた内容では、読者の心に1ミリも残らず、本当の意味での資産にならないからです。

大切なのは、「何をたくさん書くか」よりも、「自社にしか語れないことを、どう選ぶか」。今回は、私がサイト運用担当をしていた企業の現場で見つけた「ネタの探し方」と、肩の力を抜いて発信を続けるコツをお伝えします。
ヒントを発見

〔1〕ワードの検索数よりも「自社の強み」を優先する

検索されるキーワードの回数(ボリューム)に惑わされず、まずはこんな基準でテーマを選んでみてください。

・語っていて楽しい、自社の強みから
語れる熱量が違うため、内容が自然と深まります。自分が感じている自社の商品やサービスの魅力を素直に伝えれば、その言葉の熱は不思議と読者にも伝わるものです。

・「1人の疑問」は「100人の疑問」
これは、真っ先にやるべきテーマです。接客や商談でよく受ける質問は、実は日本中のたくさんの方がスマホを片手に知りたがっていることだったりします。
特に比較検討やトラブル解決、活用事例、購入検討時の疑問など、現場はネタの宝庫です。

・飽和しているテーマは、スルーする
すでに世の中に溢れている話題は、あえて書く必要はありません。ただし、他のどこにも負けない価値や独自の切り口があるのなら、それを強調して書くべきです。

・「兆し」を信じる
独自性の強い商品やサービスなら、そもそもそんな存在を知らなければ、検索されることもありません。記事(コンテンツ)を作って初めてニーズが顕在化し、数年かかって検索ボリュームが何倍にもなるといった経験が何度かありました。
今検索数が少なくても、3年5年後に市場が育って注目を浴び、追随する他の企業も出てきたとき、その分野で先駆けて独自の強い地位を築くことができます。

また、現場で「最近、これを聞かれるな」と感じたり、新鮮でユニークな事例があれば、それはチャンスかもしれません。試行錯誤を恐れず、いろんな種を蒔いておくことで、数か月経った結果に驚くことがあります。あなたの記事が流行や市場を育てると知ったら、ワクワクしてきませんか?

・「あの方なら、きっと喜んでくれる」という直感
熱心な自社の顧客やコアなファンはいませんか?自社を応援してくれる方々が喜ぶテーマこそ、自社の強みを反映している場合も多いです。まだ認知されていないだけの未来の顧客、SNSとの連動で一気に認知を広めらることも。

・お客様の声は最強の共感コンテンツ
お客様の声は、共感を呼び、迷っている方の背中を押して行動に向かわせる重要なコンテンツです。顧客アンケートやSNSでの顧客とのやりとりの中にも、リアルなエピソードを交えた感想や特に響く言葉をお持ちの方がいます。そんな生の声を伝えるだけで、素敵な事例記事が生まれます。

〔2〕ネタは、毎日の仕事の現場に転がっている

良質なネタは「現場に」落ちているというより、むしろ「現場にしか」落ちていません。普段からネタ探しの視点を持って日々の仕事をしていれば、徐々に「これは使えるかも」というアイデアのストックができてきます。

・現場を担っている部署との情報交換
接客している現場スタッフ、カスタマーサポート、制作技術スタッフからの情報は、宝の山です。「こんな問い合わせが多くて困っている」そんな困りごとから、一緒に作った案内記事は瞬く間に反響がありました。問い合わせのご案内も楽になり、サイトへの自然検索流入も増え、一石二鳥。「この選び方が今トレンドになっている」「お客様の要望に合わせて、新しいデザインや技術が生まれた」ちょっとした会話の中に、ヒントがたくさん転がっていますよ。

・「ヒアリングシート」は目次の宝庫
お客様の要望ややり取りを記録したオーダーシートやヒアリングシートというものがあれば、かなり有効な一次情報です。シートの項目を一つずつ丁寧に解説するだけでも、立派な案内ができあがります。顧客が重要視するのはどんなポイントか?顧客理解に基づいた事例記事も深みが増します。

・「鮮度」が命
お客様からいただいた声を、熱が冷めないうちにコンテンツにしてお返しすると、驚くほど大きな反響が得られます。私がよく活用していたのは、コアなファンが集まるLINEでのアンケート。例えば、プロポーズの関する質問と体験談を聞いたアンケートでは、感動的な体験談や面白エピソードが続々集まりました。2週間後に集計結果や体験談をまとめた記事を配信しましたが、SNSとSEOの両面で大きな反響がありました。

・「オリジナル」に勝るものなし
もちろんプロが撮った綺麗なイメージ写真はいいですが、ストックフォトだと印象に残らないものが多いですよね。それよりも自社で撮った「リアルな比較写真」や「お客様が撮った実際の写真」は、大きな説得力があります。画像検索から、見つけてもらえることも多いです。
また、技術なしでも綺麗に撮れる、明るい自然光が入る社内の撮影スポットを見つけたり、お手軽レフ版(反射板)や協力者を用意して日頃から「ちょこっと撮影」ができると、記事づくりが進みやすいですよ。

・SNSの動向もチェック
SNSの普及により、誰もがスマホ一つで全世界に情報発信者になれる時代。お客様の投稿や拡散が大きな援護射撃になったり、次のネタのヒントになることも多々あります。定期的にチェックして、嬉しい発見をしましょう。
会話の中にヒントがある

〔3〕「点」から「面」へ。専門性をそっと高めるコツ

もし反響の良い記事が1本できたら、その周囲を少しずつ耕していきましょう。

・関連記事で「厚み」を出す
主軸となる記事を、より細分化したテーマや活用事例を紹介した記事をリンクで繋げていきます。こうすることで、サイト全体が「このキーワードやテーマに詳しい、頼れる場所」として認知されるようになり、ドメインパワーが強化されます。

・切り口を変える
ただし、内容が重複して記事同士が相殺しないよう、役割分担を明確にしましょう。「主軸となる網羅的な記事」と「サブトピックを深堀する専門ページ」といったピラーページ/クラスターページの関係を保つ、あるいは「初心者向け」「マニアックな方向け」といったターゲットを変える、といった記事の役割や切り口を変えることがコツです。

〔4〕一度で満点を目指さなくて大丈夫、という心得

「完璧な記事を書かなきゃ」と思うと、筆が止まってしまいますよね。でも、コンテンツ作りは「一発勝負」ではありません。

・公開はスタートライン
検索に引っかかるようになり、そこから評価が高まって、検索結果の上位にランクインするまでには数ヶ月かかるのが普通です。まずは7割の完成度で世に出しましょう。
新しい情報や画像を足したり、読みやすく修正したりして、反応を見ながら長い時間をかけて育てていけばいいのです。むしろ「リライト」こそがSEOの基本と言われているくらいです。

・読者の隣に座るイメージで
大切なのは、テクニックよりも「読者の立場で書く」ことです。目の前のお客様に語りかけるように、リアルな体験や臨場感のある声を添えてみてください。読者の気持ちに寄り添えば、「どんな順番で話せば分かりやすいか」という構成も自然と見えてきます。

・「広告感」はぐっと抑えて
売り込みたい気持ちは分かりますが、そこはぐっと堪えましょう。読者が求めている「価値ある情報」を前面に出す。その誠実な姿勢こそが、結果として最も大きな成果に繋がるポイントです。

・上達するコツ
書き終えたら少し時間を置いて読み直したり、他のスタッフに読んでもらって感想をもらったりしてみてください。こうした地道な手直しの繰り返しが、記事の質を上げ、あなた自身の書く力を高める一番の近道になります。

まとめ:あなたの言葉が、未来のお客様と出会うきっかけになる

現場の想いを込めて作った記事は、寝ている間もあなたの代わりに寄り添ってくれる「頼もしい分身」になります。

私の経験でも、サイトの記事を熟読してから来店されたお客様の成約率は90%以上でした。何十万、何百万とする高級商品を実物を見ることなく、個人がオンライン購入に至るのも、サイトの情報が信頼されてたという証です。

商談の前に「これを読んでみてください」とお渡しできれば、会う前から信頼関係ができあがり、お互いに気持ちよく決断ができるようになります。これこそが、リソースの限られた中小企業が取るべき、最も賢い成約への近道です。

広告(ガソリン)を注ぐ前に、自分たちの言葉(エンジン)を積み上げること。 全4回の連載、その最初の一歩は、明日あなたが受ける「ちょっとした質問」に、自分の言葉で答えることから始まります。

あなたの足元に眠っているネタを、ぜひ今日から掘り起こしてみてくださいね。

お問い合わせはこちら




連載バックナンバー